介護保険による互助の限界
中国新聞の調査によると、介護予防の訪問型サービスの市町村事業について23市町村に尋ねたところ、20市町村で利用者ゼロ、利用があった3市においても合計47人で訪問型サービス全体の利用者に占める割合は1%以下だったことが分かりました。
国は、要介護1・2の生活援助まで範囲を広げようと検討を始めていますが、この動きに対し、16の自治体が「対応するのは難しい」「状態悪化につながる恐れがある」などとしています。
中国新聞の調査によると、介護予防の訪問型サービスの市町村事業について23市町村に尋ねたところ、20市町村で利用者ゼロ、利用があった3市においても合計47人で訪問型サービス全体の利用者に占める割合は1%以下だったことが分かりました。
国は、要介護1・2の生活援助まで範囲を広げようと検討を始めていますが、この動きに対し、16の自治体が「対応するのは難しい」「状態悪化につながる恐れがある」などとしています。
東京商工リサーチは、2022年の介護事業者の倒産数が過去最高の143件になったと発表しました。
2023年もこのままま物価高が続くと小規模事業所を中心に倒産がさらに広がる可能性があるとしています。
倒産の内訳は、
(1)負債額5000万未満が85件(59.4%)で最多、次いで1億~5億が26件(18.1%)、5千万~1億が24件(16.8%)
(2)従業員別では、5人未満が85件(59.4%)、次いで5-10人が32件(22.4%)、10人未満が81.8%
(3)地区別では、関東が58件、近畿が25件、中部19件、九州18件、中国8件、北海道5件、北陸4件、東北・四国が3件
鳥インフルエンザが全国で発生しており、今年度の殺処分はすでに過去最高の1000万羽を超えました。
【鳥インフルエンザ近年の発生事例】
・2016年度、9道県、12事例、166万羽殺処分
・2017年度、1県、1事例、9.1万羽殺処分
・2020年度、18県、52事例、987万羽殺処分
・2021年度、12道県、25事例、189万羽殺処分
・2022年度、23道県、58事例、1091万羽殺処分
■南海トラフ大地震での後発地震が1週間以内に発生する確率は最大77%
東北大学、東京大学、京都大学の研究チームは2023年1月10日、南海トラフ沿いに巨大地震が発生後、1週間以内に同規模の後発地震が起こる確率が2.1%~77%と平時の99~3600倍に高まると英科学誌に発表しました。
南海トラフ大地震は、マグニチュード8~9級が30年以内に70~80%の確率で起こるとされています。
研究を主導した東北大の福島准教授は「M8クラスの地震が間髪入れず起こる可能性もある。普段からの備えが必要だ」としています。(東日本大震災がマグニチュード9、阪神淡路大震災がマグニチュード7.3)
■サイバー攻撃から2ヶ月ぶりに復帰
サイバー攻撃を受けていた大阪急性期・総合医療センターが2ヶ月ぶりに、通常体制に復帰しました。
サイバーウイルス感染源は、給食業者経由での侵入の可能性が高いとしています。
法律で義務付けられた障害者雇用で、雇用率の確保のため農園等の働く場の提供と就労希望の障害者を紹介する障害者雇用の代行業が急増しています。
10数事業所が全国各地の約85ケ所で貸農園等の事業を実施。
利用企業は全国で約800社、働く障害者は約5,000人に上っています。
「障害者の雇用率を形式上満たすためで、本当の意味での雇用や労働とは言えない」との指摘が相次ぎ国会も問題視しており、厚生労働省は3月までに対応策を打ち出す予定です。
誕生日には「おめでとう」
「おめでとう」という言葉は、介護事業所ではよく聞かれる言葉です。
なぜなら、利用者の誕生日をお祝いするからです。
ほぼ100%の事業所で、「おめでとう」が飛び交っていることでしょう。
ところが、職員の誕生日に「おめでとう」とお祝いしているか尋ねると、ほとんどの事業所が「やっていない」と答えます。
何か寂しいですよね。
人に喜びを与えるばかりでは、エネルギーも枯れてきます。
たまには、喜びをもらって、自分自身にエネルギーを補充することが必要です。
これは組織が大きくなるほど、実践が難しくなりますが、難しいからこそ、やったときの効果が上がります。
そんな小さな心遣いや声かけの一つひとつが職員との絆を強くしていきます。
名刺は職員の定着率を高めるツールということについて説明します。
介護業界における不思議なことの一つに、職員が名刺を持っていないことがあります。
なぜでしょうね?
本当に不思議です。
一通りお話を伺ったあとで、あいさつ代わりに名刺をこちらが渡すと、「ごめんなさい。私、名刺がないんです…」と申し訳なさそうに、寂しそうに言うのです。
忘れたのではないですよ。
事業所から名刺をもらっていないのです。
こんなやりとりを、何度も経験しました。
声かけは5つの言葉から始めよう
人材確保がますます厳しくなっている介護業界。
新たな人材を確保できる求心力ある職場、職員が辞めない働きがいのある職場は、どのようにつくっていけばいいか、一緒に考えていきましょう。
職場の人間関係を良くする基本は声かけです。
元気のいいあいさつは言うまでもありませんが、それに加えて、「ありがとう」「頑張ってるよね」「お疲れさま」「うれしい」「助かりました」という5つの言葉をどんどん使うことです!
頭文字を5つまとめて、「アリ・ガ・オ・ウ・タ」と覚えてください。
こういった語呂合わせは、シンプルに限ります。
記憶に残らないことは、実行できません。
【事例】
今年入社した職員は、とても真面目で積極的に仕事をしています。
しかし、体調不良などの理由で欠勤が多いのが悩みです。
特に持病はなく、普段はとても元気そうなのですが、急な休みが多いため、穴埋めをするほかの職員から苦情が多くて困っています。
どうしたらよいでしょうか。
【あなたならどうする?】
この状況になったときに、何をすべきでしょうか?
(1)出勤時に欠勤について注意する
(2)欠勤に備え、シフトを作成しておく
(3)どうして欠勤になってしまうのか相談にのる
今求められているデイは「効果を出すデイ」です。
そのためには、運動だけでなく、口腔、栄養を一体的に提供することや、エビデンスに基づいてAPDCサイクル(アセスメント-プラン-実行-再評価)を実施すること、ICTを活用することなどが必要です。