新型コロナウイルス感染症は4-5月に「5類」へ移行
2023.01.19
政府は、新型コロナウイルスをインフルエンザと同じ「5類」に移行する方向で検討に入りました。
【現行】
→感染者待機期間:7日
→濃厚接触者待機期間:5日
→医療費・検査費公費負担:あり
→診療対応:発熱外来中心
→マスク着用:屋外距離有れば不要
【移行後】
→感染者待機期間:なし
→濃厚接触者待機期間:なし
→医療費・検査費公費負担:段階的縮小
→診療対応:原則すべての医療機関
→マスク着用:不要
■学校保健安全法のインフルエンザでの待機期間
インフルエンザ(特定鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)は「発症後5日間が経過し、かつ解熱後2日間」を出勤停止期間とする。
月刊デイ編集長:妹尾弘幸の雑感
一般社会では「職員待機で現場が回らなくなる」という現象は減るかもしれませんが、インフルエンザにしても、高齢者は重症化リスク、死亡リスクが高いため、介護現場などでは感染リスクがなくなるまで出勤は困難です。
現在、新型コロナウイルス感染症の死亡率、重症化率はインフルエンザと同程度とされていますが、死亡者数は過去最高となっており、特に高齢者の死亡が増加しています。
高齢者は、人工呼吸器実施などの重症病棟を希望せずに、軽~中等度病棟で亡くなる方が多く、重症者にカウントされていないため、重症者数と死亡数の乖離が発生します。
高齢者の死亡数が多い状況が続く中で、デイ利用の回復や面会状態が以前の状況に戻るかどうかは未知数です。
また、5類になったからといって受け入れてくれる医療機関が急増するかどうかもわかりません。
余り楽観視はしない方が良いかもしれません。
そうなると、現在同様に、感染して体調悪化しても入院できず、施設で療養しなければならない人がどんどん出てくる…というようなことが起こりえます。
冬期だけだったインフルエンザシーズンが1年中になり、より対策が困難になるという感じになっていくのでしょうか。