技能実習生の転職進まず、失踪者増7167人

2022.11.07

技能実習生に対する転職支援が進んでいない。

技能実習生が30万人を超す中、技能実習法(2017.11.1 施行)に基づき、当初とは別の実習先に仲介したのは39件にとどまっている。(2021年度)

同法では労使間のトラブルや人権侵害、企業の経営悪化などがあれば実習先を変更できると運用規定で定められている。

制度では非営利の「監理団体」が実習生をサポートすることとなっているが、実習先から月数万円の管理費を受け取る立場から、実習先の意向を重視しがちとなる。

技能実習生の失踪は増加しており、21年度は7,167人と過去最高で22年は更に増えるペースとなっている。



月刊デイ編集長:妹尾弘幸の雑感


各方面から技能実習制度の問題点として挙げられているのが、労働環境が悪くても自由に転職できないことです。

そのため実習生は劣悪環境のもと労働を強いられ極端な場合「タコ部屋」のような状態になっています。

韓国での同様の制度では転職が比較的緩いため、企業は宿舎や食事の質を上げたりして実習生離脱防止に躍起となっています。

このままでは、出稼ぎ先として日本はどんどん選ばれなくなっていくでしょう。